ベルゼルガ
タカラ 1/35 ベルゼルガ 使用

製作・文 : J.J.


☆ どーも!J.J.です。前回のD・ビートルの記事で予告したとおり、譲り受けたベルゼルガを作ろうと思ったんですが、関節のパーツが折れたまま受けのパーツに入っちゃってる部分が何箇所かあり、あまりの大変さに断念。しかしベルゼルガは作りたい・・・というわけで、新たにキットを手配しての製作です。

■ 改修のポイント
仮組みをしてみて気になる部分が多すぎる!大変だとは思ってましたが・・・。

 1・まずアタマ。つぶれて横に広いので、幅を詰めてとんがりアタマにし、アンテナを大型化する。
 2・アタマに合わせて胸部も幅詰め。
 3・脚部は幅はそのままで、長くする。
 4・胴体は上下に分割し、可動させる。
 5・前回2作が固定ポーズだったので、今作はフル可動にする。

と、こんな課題を自分に課してみました。

■ 頭部・胸部
右図が原型。アタマの潰れがひどい。まず、アンテナをカットし、中央のライン分幅を詰める。
バイザーはレンズの左右をカットして幅詰め。ブレード型のアンテナはプラ板から新造する。
中央のラインもプラ板の細切り。
後頭部のダクトは市販パーツ。
胸部ハッチも同様に、ラインの幅分を詰めて、ラインを貼ります。リベットは削り落としてピンを打ち直してあります。ここまでは一連の流れなので、一気にやってしまいます。
結構シャープなカンジになったのですが、ここで問題が・・・。
バイザーの幅を詰めすぎて、真ん中のレンズが中心からズレてしまいました。また切断して、今度は幅増しです・・・。


■ 胴体
胴は幅を詰める前に回転軸を付けるため、上下に分断します。その後、上部のみを幅詰めします。
ハッチとのバランスを見ながら少しずつ削って、各関節部にポリキャップを仕込んで接着。
下部は股関節パーツを入れる穴を塞いで、その下の方にポリキャップを仕込みます。
上下それぞれのパーツの接合部はプラ板で塞ぎ、上にはポリキャップ、下にはプラ棒でジョイントを作ります


■ 脚部
まず腿ですが、パーツ内側の股関節受けのダボをリューターで削り落とし、穴をボールジョイントが入るくらいまで広げます。その後いったん接着し、上下に切断。上のパーツにポリパテを詰めて、そこにボールジョイントを埋め込みます。
ポリパテが硬化したら、ボールジョイント部分が可動するのを確認して、切断した部分を1.2mmプラ板を挟んで接着。
下半身はボリュームがあるほうが好きなので、基本的に幅はそのままにしました。接地する一番下の足パーツはそのまま接着します。
スワンピークラッグは、上げ下げを差し替えできるように、軸になるパーツの脛に取り付ける穴にポリキャップを仕込んで、それをつなぐパーツのダボをプラ棒で作ります。板の部分は、軸を付ける部分を削り落とし、六角ナットのパーツに置き換えて、軸をかませられるように先を調節します。
あとはノーマルであとハメにもしないつもりだったんですが、PMJがオールあとハメのRSCを発表したため、負けじと急遽あとハメに・・・。
まず脛パーツのヒザ関節部分は、3mmのポリランナーを通して、足首の関節はボールジョイントを取り付けます。
足首のパーツはすでに接着しやすりがけまで終わってるので、関節のパーツごとのこぎりで上部を切断。関節のクリアランスを確認しながらやすりで切り口を広げてポリパテをドロ〜っと流し込みます。そしてポリパテがすこ〜し硬くなったところにポリキャップを埋め込みます。
次に腿。下の写真はまだあとハメ加工前のですが、ヒザ関節部のピンを切り落とし、そこに3mmの穴を開け、さらに下部を切り欠いておきます。


■ 腕部
肩の関節にスイング機構を持たせたかったのですが、それをやるとハッチが閉まらなくなりそうなので、今回はあきらめて、ポリキャップに置き換えただけです。
肘と手首も同様にポリキャップを仕込んであります。
今回、初めて握り拳の削りだしに挑戦しました。何で当時のキットってみんな手がかっこ悪いんでしょう?平手は何度か作ったことがありますが、グーは初めてです。
まず、キットの平手の指を全部切断し、エポキシパテを盛り付けます。おおざっぱにカタチをつけ、各指のアタリをいれます。
・・・で、硬化したらイメージするカタチになるまでひたすらデザインナイフで削りだしていきます。
出来上がったらペーパーをかけて、面を整えて、けがき針で関節のディテールをいれます。
最後に親指を同じ手順で作り完成。

◆ ここまでの工程でこんなカンジになりました。


各パーツのペーパーがけを入念に仕上げ、サフを吹いていよいよ塗装にはいります。

■ 塗装・仕上げ
今回のもうひとつの初挑戦はオールエアブラシ!今までは主な部分は筆塗りでしたが、前回のD・ビートルで散々な目にあい、今回はエアブラシで行こう!ってことに・・・。
エアブラシは持ってはいるんですが、エア缶買うのも面倒なんで、コンプレッサーとレギュレーターを購入しちゃいました!(GSIクレオスのL5)
サフ→ベースグレー→カラーの順に塗って行きます。
明るいグレーの部分はライトグレー+シルバー。エッジを残しつつ吹きます。
パープルの部分はかなり悩みました。あまり明るいと、おもちゃっぽくなりそうなんで少し濃い色調で。コバルトブルー+レッド+ダークブラウン+ブラック+シルバー(自分でもわかんなくなる程混ぜちゃいました)
スワンピークラッグの足は、ゴールド+RMLイエロー+ブラック。
装飾の黄色はRLMイエロー+ゴールド+レッド+ブラック少量。気の遠くなるようなマスキング作業ののち、数回吹きます。
銃や関節部はガンメタです。バイザーは上の明るいグレーにブラックを少量足しました。
レンズはシルバーを塗り、まだ色は入れずにしておきます。
塗装が終わったら、デカールを貼り、半光沢のトップコートを吹きます。
最後にレンズにエナメルのクリアグリーン、レッドを乗せ、各部の墨入れ。
ウェザリングはシルバー+ガンメタでやり過ぎないように入れます。上から下に向かって汚れがひどくなるようにしました。
スワンピークラッグのウェザリングですが、その性質上、一回使っただけでもかなり汚れると思うんで、他の部分よりも派手にしました。また、足回りは泥、砂の汚れをパステルで入れてます。上半身にも軽く塗りつけました。
■ 完成!
どうにか完成まできました。とにかく今回は初めての工程が多くてパーツの一つ一つにかなりの時間を使ってしまいました。特に最後の1週間は追い込みで毎晩2時3時まで作業して、自分の胴も3cm程幅詰めしちゃいましから・・・。(笑)
予定よりだいぶ遅れての完成となってしまいました。けっこう色々と手を入れたため、この記事も長くなってしまいましたが、いかがでした?自分では結構イメージ通りに仕上がったと思います。
ただ、反省点として、1・やっぱり肩はスイングさせればよかった。2・ヒザも面倒がらずに2重関節にして、もっと動くようにすればよかった。等が挙げられますが、これはまたいずれ・・・。
さて次回作ですが、このベルゼルガにだいぶてこずった為、予定が大幅に狂ってしまいました。マーシィドッグ。危ないなぁと思い、途中から平行して少し始めてましたが、Ζガンダムのコンペがあるので、先にMGリックディアス作ります。箱の完成写真を見る限りでは、いじるべき部分が見当たりませ〜ん・・・。次のは記事が書けるのか、そっちのほうが心配です。ではまた!