RRM0877 ボルジャーノン by ぷらも★出る男

スケール:1/100

使用キット:フルスクラッチ


制作者コメント:

ザクコンペのために製作しました。小学5年生の時に作ったザクver2.0改造のボルジャーノンがきっかけでRRMに入ったので、セルフリメイクの文脈が生まれて面白いかなと思いボルジャーノンを題材に選びました。(レギュにボルジャーノンありという注釈が付いてるフリもあったし。)コンペの締切りを1週勘違いして〆切破りで改名する羽目になったのはナイショです。残念な人間ゆえずっとこんな感じの人生を送っています。とほほ。

作るにあたっての指針としてボルジャーノンとはどんなものか改めて考えました。

・形が全然違うのでザクⅡそのものでは無いと思う
・スモーと渡り合えてるので機体を構成する技術水準もザクより進んでいそう
・と考えると宇宙世紀の大分後年に作られた不正確なレプリカが月光蝶に巻き込まれてナノマシンの作用でさらに変質、くらいの変遷を辿っててもおかしくなさそう
・レプリカ作成やナノマシンによる変質の過程で参照した資料の劣化や誤解で色んなMSの情報が混じっていそう(足首にドムの情報が混じって大型化、ホバーできるようになったとか、水陸両用MS系の情報が混じって前腕が蛇腹ぽくなってるとか、ザク系でもノーマルザクⅡだけでなくMSVのザク系が混じってるから胸が角ばってるとか)

そんなことをなんとなく頭の隅に置きながら作りました。1/100サイズ、CADとzbrush 併用によるデジタルフルスクラッチです。

◆頭
ひさし部分の張り出し具合のイメージを中心に設定から受ける印象が中々出なくて七転八倒しました。ふて寝と作り直しをギリギリまで繰り返し最良のテイクを採用しましたが、皆さんのボルジャーノン像には合っているでしょうか。写真だと現物の印象とはちょっとズレちゃうのでまた難しいところですが…。
モノアイ下のダクトに繋がる斜面なども意外とザクとは違う構成をしています。
モノアイ周りはMGザク系のような内部メカ+モノアイシールドの構成だとここだけ急に解像度が上がりすぎてイメージ合わないなと思い、さりとて黒い筒にモノアイ貼り付けのHGザク系のような構成でもサイズに対して味気ないので、モノアイ周りの黒い部分を球形のアイボールと解釈、そこに瞳孔のような感じでモノアイカメラが入っており、アイボールごとぎょろぎょろ動くという解釈にしてみました。設定にない筋彫りは基本入れたくないのですが、ここはアイボールカメラを分かりやすくする演出としてカメラ周りに軽く入れています。

◆胴体
MSVのザク系を思わせる面構成ですが、ここもザクとは全く形が違って、俯瞰で見ると曲線が多くなりとくに未来的に見えるところです。シンプルな分各面の比率や面取りの入れ方など非常に気を遣いました。ウエストの細さとスカートの広がり、厚みも特徴的だと思います。そこに動力パイプがつくとまた印象が変わるので見た目より大変でした。

◆腕
肩〜二の腕は単純な四角ですが、面の膨らみ、テーパ、面取りの入れ方で浮いて見えないようにしています。肘関節が設定では見えないので、未来っぽい蛇腹+多層構造で曲がりそうな構成にして遊んでみました。イメージを保つために設定のアングルからは死角になる範囲で入れるようにしています。拳の形が全体の中でも気に入っています。

◆脚
膝関節は肘と同じ考え方で入れています。スネは設定で実線がほとんどないのでどんな形が正解なのだか読み取りが難しかったです。ハードエッジを廃しつつヌメっと間延びしすぎない形を探ったつもりでしたが、出来上がってみるとまだ全然詰める余地ありそうなので修行が足りませんね。足首は大きいなりに違和感ないバランスに収められたかなと思いますがいかがでしょうか。

◆塗装
清水圭さんのメソッドをベースにできる範囲で真似して水性ホビーカラーで筆塗りしました。

◆最後に
昔作ったのが一般ボルジャーノンだったので今回もそうしましたが、展示会映えで考えるとギャバン用にすべきだったかもしれません。カプルやフラット、ウァッドなどなども作って並べてたいですし夢は広がりますが、製作ペースを上げないと寿命が足らなくなりそうですね…。ではでは。